【杜仙・食べ歩き班_No.82】”国分町名物(2)”支那そば!
Posted on : 2018.10.27

今回ご紹介するのは、国分町の名店「元祖 支那そば家」さんです。
2018年9月28日(金)の夜に訪店しました。2年ぶりの訪店となります。

初訪は、記憶を辿ると、たぶん今から25年くらい前だと思います。

<支那そば家>さんは、仙台で長く暮らしている「呑兵衛(のんべぇ)」さんならおそらく誰でもご存じのお店さんです。「飲んだあとの〆の一杯の代表格」です。
自分も「数々の思い出」がある思い入れのあるお店さんですので、今回はしみじみと想い出・記憶を噛みしめてレビューします。

「とてもやさしい塩梅の中華ソバ(否!、こちらでは支那そばと呼びます)」を提供してくれるお店さんで、「支那そば一本勝負」です!

そんな<支那そば家>さん、震災前までは「昼の営業」もやってました。(昔は、昼に「支那そば+餃子」なんて食べたりしたことも何度もありました。)
震災と同時に、店舗が半壊扱いでお隣の<天一こむらさき>さんと一緒に休店に追い込まれたのがつい昨日のような事に感じます。それからしばらくは更地になり・・・・
たしか2012年に「新店オープン」しました。(でも・・・・いくら待てども・・・・お隣の<天一こむらさき>さんはオープンしてくれなかった・・・。国分町の風物詩の一画が崩れてしまいました(涙)。前に<天一>の投稿でも回顧録を書いたのですが、<天一こむらさき>さんには、とてもとても想い出が沢山ありました。)

↑ビルは震災ですっかり建て直ししましたが、位置的には変わりません。定位置を維持している状況です!

そんなわけで<支那そば家>さん、完全に国分町のレジェンド的な存在です!夜には「夜の華やかな商売の方々」も沢山見かけます。

個人的にも、”飲みのシメ”といえば、
「仙台っ子本店or天一or萬寿山(稲荷小路)or支那そば家」の4択が非常に多かったです。(頻度としては、左から順に多かったかなぁ。)
※<仙台っ子(本店)>さん、<天一>さん、<萬寿山>さんについては、それぞれ
「投稿No11.<https://morisen.net/?p=2483>」
「投稿No28.<https://morisen.net/?p=2807>」
「投稿No46.<https://morisen.net/?p=3206>」
にて詳しくご紹介しております

自分の記憶を辿ると、まわりに居た呑兵衛や仕事仲間の間では長年飲みの〆を・・・・
「今日はこってり系にするか?あっさり系にするか?」・・・で選択してました。
で、結局は「天一派と支那そば派」で意見が真っ二つに分かれるんです(笑)。時には険悪な雰囲気になることも多々ありました(笑)。
+αで<仙台っ子本店>と<萬寿山>さんの「上海ラーメン」。餃子が食べたい時には、たまに<会龍>さん。これらのお店さんは、仙台にかつて「ラーメン国技場」が存在した時代も、何ら変わらず、確固たるポジションで営業してました。

何せ、TBS系の某TV番組などで全国的に有名な、「ほぼ”同名”のお店さん」が有名になる遥か前から、仙台市民にはこちらのお店の方がポピュラーな存在です。(そちらの、某TV番組で有名になった”ラーメン界の故・カリスマ様”の遺伝子が引き継がれた有名店は、石巻に「暖簾分け店」が存在しています。もちろん、そちらはそちらで(自分は一度しか行ったことありませんがm(__)m)確実に美味しいお店です!ある意味は、そちらの方が「ラー専の方々を唸らせる一品」なのかも知れませんし、今でも行列店みたいですね!)
で・・・国分町の<支那そば家>さんとは、全く繋がりはありません。
話が逸れましたが、今回は「国分町」の<支那そば家>さんのご紹介です。

ちなみに「仙台っ子ラーメン(=あくまで本店仕様)」「天下一品ラーメン」「上海ラーメン」「支那そば」を比較すると、他の3品については「とても中毒性がある」病み付きの一杯です。で「支那そば」については、さほど中毒性や依存性がなく、すっきり食べることができる感じです。
「どっぷり味わう一杯」ではなく「肩を抜いて、クールに一杯」という感じ。ですので、人や世代によってはこちらの「支那そば」を、「パンチや主張・個性が弱い」と感じる方々も居ます。かくいう私も、若い頃はさほど印象は強くありませんでした。

 

誤解を恐れずに述べると・・・・「麺がどうこう」「タレが云々」「かえしが云々」等々を丁寧にレビューされるグルメなラーメン愛好家さんが増えていますが、こちらはそういった「テイ」で食べるラーメンではありません。「時間」と「空気」、そして「喧騒」を感じとりながら、「ひとり寂しく」「時には仲間でワイワイ」楽しむ、飲んだ〆の一杯です。
「大人飯(オトナメシ)」です。
かくいう自分も、本当の意味で「こちらの魅力」が理解できたのは、30代半ばになってから、だと思ってます。
※つまり「今はやりの、数々の淡麗系中華とかネオ中華・・・・あるいは、総じて、数々の”ラー専”を探求したり、馴染んだ若い方々」・・・・がこちらの「支那そば」を召し上がったとしても「んん???」となる可能性は高いかな、と思います。もちろん好みは人それぞれですから一概には言えませんが。そういった「際立ったグルメ志向」で味わう一杯では無いこと、予めお断りしておきますね!

↓メニューはとてもシンプル

そんな<支那そば家>さん、メニューはとても少ないですが、「支那そばだけが”売り”」ではありません!実はこちらの餃子は、個人的にも「餃子部門でかなり上位」です。
なかなかジューシーです。そして、なかなか「カリっ!」としてます。
昔からマチナカで餃子というと・・・・<八仙>さんは別格として<萬寿山>さん、<会龍>さん、そしてこちら<支那そば家>さん。(天津系で有名な<美香園>さんは餃子がとてつもなく美味しいらしいのですが、なぜか自分は、餃子がまだ未食です。<美香園>さん、つい最近行ったので後日レビューします。やはり今回もお餃子は食べませんでしたけどm(__)m))
※つい最近・・・・9月末だから、つい1ヶ月前ですかね、<会龍>さんが閉店した情報が流れました・・・。国分町においては、衝撃的な事件です!<萬寿山>と<会龍>さんが、国分町の代表的な「大陸系中華屋」さんでした。自分も、約1年ほど行ってませんでしたが、まさか閉店するとは・・・。(上海ラーメンほどのインパクトはありませんが)「南京ラーメン」もなかなか好きなラーメンでした。何よりも「餃子」は素晴らしくウマかった。もう二度と<会龍>さんには行けないんだなぁ・・・(涙)

個人的には、<支那そば家>さん、「2010年頃に、ほぼ国分町卒業」してから、めっきり頻度は減ったのが正直な話です。しかも先述のとおり、「2012年の新装開店後」は、お昼営業もしなくなったのも疎遠になった要因のひとつです。

想い出も沢山あるお店さんなので、前置きが大変長くなりましたm(__)m

こちらに来たら、ビールは欠かせないなぁ(笑)
ちょっと贅沢して、瓶ビールをオーダー♪
◆一番搾り ¥600円

↑これも時代の流れですね。<支那そば家>さんもいつからか?すっかり禁煙なんですね。(余談ですが、昔は、ラーメンを食べ終えた後も、悪友たちとグダグダ、ビール飲みながらタバコ吸いながら時間を貪っていた記憶が蘇ります・・・・。基本的に、”あまり長居はNG”という不文律があるお店さんではあります。さらに余談ですが、自分は、”元・ヘビースモーカ”でして、2010年から頑張って禁煙してます(泣)。国分町に来ると、とてもタバコが吸いたくなる・・・・)

↑寡黙な職人さんのオーラが漂います

◆餃子 ¥490円
餃子も2年ぶりの御対面!

変わらないなぁ・・・・。焼き目シッカリついて、パリッとしてします。
油がしたたり、ややオイリー。ニラと肉がぎっしり詰まっていて、わりと「中華系」バリバリテイストの餃子です。色んな専門店の餃子よりも、(一部の”神”店は除いての話ですが)正直こちらの餃子の方が好きです!

◆支那そば ¥670円
ここ数年いろんなお店さんが値上がりしたが、こちらは長年・・・嬉しいことに、あまり値上げしていませんね♪たぶん、前回(2年前)訪店時と据え置きかな?

シンプルな醤油スープの中華そば。

スープは・・・おそらく、豚骨+鶏ガラ+昆布が主体なのかぁ。それに、玉葱などのふんだんな野菜。特徴的なのは、と鷹の爪とほのかに醤油。
昔から変わらず、少し濁ったスープです。
全体感としては、動物系のすっきり中華ソバ!

麺は加水率高めの、いわゆるツルツル・コキコキした食感。

まぁ、この麺は世間的には”ゴムゴム”系と呼ばれているヤツです。現代の「舌が肥えた方々」からは賛否両論のタイプ。でも、自分はとても好きです。
弾力もあって食べ応えがあるし、何よりこの「やや濁りのスッキリスープ」にとても合う気がします。

具は、焼豚と、メンマ、海苔、さやえんどうと、ネギ。
焼豚は赤い縁取りのある、昭和の中華料理店タイプ(たまに味わうとホっとする♪)

最近では、あまり見かけなくなりました・・・。なのでこの焼豚を見ると、パブロフのごとく、<支那そば家>さんを思い出すくらいです

総じて・・・・色々な”うんちく抜き”に、”落ち着く風味とビジュアル、綺麗にまとまった一杯”・・・だと思います。酔っ払いの胃に優しく溶け込んでくれます。これぞ「大人飯」です。毎回、スープは微妙にその日・その時間帯で「塩梅」が変わるし(笑)、そこそこブレがあるですが、その違いを楽しんでいる自分がいます。(これぞ「健全なブレ」「季節感のあるブレ」というか。そんな余裕を味わうのも”大人の優雅なひととき”かと思います)

あっという間に胃の中に納まりました。
美味しいなぁ♪

2年ぶりだったこともあってか・・・・且つ、いろんな思い出も走馬灯のごとく蘇り・・・・なんだかとても五臓六腑に染み渡る一杯でした♪
またいつか食べたくなった頃に、次回は・・・若かりし頃みたいに大勢でワイワイ来たいです。

ご馳走様でした!

 

【追記】
◆願わくはタイムスリップして・・・・2011年”あの日”までのいつも見慣れた光景・・・・<支那そば家>さんと<天一こむらさき>さんが威風堂々と並んで営業している光景を・・・もう一度見てみたいです。
◆実は、1990年代に、国分町の飲食店で働いていた頃、<仙台っ子本店>さんの幹部様や、<天一>の宣伝マン?の方同様、<支那そば家>さんのスタッフのお1人も、自分のお店の常連さんでした。当時不思議に感じたのは<支那そば家>さんなのになぜか「中国人の方」でした。で、あまりお店の話はしなかったので、あまり<支那そば家>さんには詳しくなることがありませんでした(その方とは、綺麗なおねーちゃんの話とか下ネタばかり話してました(笑)。もう20年以上も経つと、さすがに顔も名前も思い出せないなぁ・・・)
◆こちらの暖簾分け店で<良ちゃん>というお店さんがこちらのすぐ近所にあったのですが、数年前に閉店しちゃいました