【杜仙・食べ歩き班_No.133】WWF仕込みの?徳島ラーメン(市名坂)
Posted on : 2019.05.18

人生は苦痛ですか?成功が全てですか?
・・・というわけで、今回ご紹介するお店は「徳島ラーメン人生 泉店」さんです。
2019年3月8日(金)の夜遅く・22時に訪店。食べるのは5~6年ぶりです。

立地的には泉区市名坂・パイパス沿いにあり、大きい看板なので見慣れた方も多いことかと思われます。元々この場所には<味の時計台 市名坂店>さんが営業されていました
※<味の時計台>さんについては「投稿No122.<https://morisen.net/?p=5571>」にて軽く回顧録を掲載しております。

<人生>さんは、(私が知る限り)仙台で・否!東北地方で唯一、「徳島ラーメン」を食べることができるお店さんです。

店主様は「有名なプロレスラー・新崎人生選手」です。店名が「人生」なのはその為です。みちプロ出身で、WWFや全日でも活躍された新崎”白使”人生選手。なんでも「徳島ご出身」とのことで徳島のご当地ラーメン・その名も「徳島ラーメン」への愛着からお店を開いたとのことです。
※お店さんのHPを拝見すると「徳島ラーメンへを幼少の頃から愛して育った」なことが非常に熱く思いが書かれています。実際に読んでみて、店主様の熱い「徳島ラーメンLOVE」を感じました

【徳島ラーメンとは??】
簡単に説明すると・・・・・
「すき焼きみたいな”甘じょっぱい濃口醤油スープ”がベースの徳島のご当地ラーメン。
すき焼きみたいな味わいなので、生卵がトッピングの王道。
他に薄い豚バラなども乗ります。
麺は細いパツパツ麺。ご飯との相性も抜群なので、ご飯をお供にガツガツ食べる」・・・・というラーメンです。
このスタイルのラーメンは(私の知るがきり)徳島ラーメンだけです。(和歌山ラーメンとも全く異なりますし、京都系(<新福菜館>さん)とも全く異なります。)
詳しくは「Wikipedia」を参照ください。

<https://ja.wikipedia.org/wiki/徳島ラーメン>
※全然知らなかったのですが、「徳島ラーメン」には、「茶系」「黄系」「白系」というカテゴリがあるみたいです。東北の人は馴染みが浅いので、自分も含め、「茶系しか知らないな」って人が多いと思います。

徳島ラーメン自体は、90年代後半くらい・・・・”時はまさに世紀末”頃にTV番組で大きく取り上げられて私も初めてTVでその存在を知りました(なにせ、徳島には仕事でも行ったことが無いんだよなぁ。。。ちなみに和歌山はよく出張に行ってたので和歌山ラーメンは若い頃<井出商店>さんで何度か食べてました)。
そんな”手が届かないラーメン”だったのですが、2000年代に国分町を席巻した「ラーメン国技場」で、徳島ラーメンの名店が営業されていた時期がありました。店名は忘れましたm(__)m。かなり有名店だったはず。たぶん、2005年頃に食べた記憶があります。自分にとって初めての徳島ラーメンでした。感想としては「見た目通り、想像通りの美味しい味」だったので特段、驚いたりとかは全くなかったです(笑)。まさしく、想像通りの味でした。もちろん、なかなか美味しかったので、その国技場のお店さんでは3回くらい食べた記憶があります。

その後「ラーメン国技場」からもそのお店が姿を消しましたし(・・・ちなみに「ラーメン国技場」自体も2008年2月には千秋楽を迎えました・・・)、仙台ではしばらく徳島ラーメンは食べることはできませんでした。私もしばらく徳島ラーメンを忘れていました。
そして2010年のことでした。「新崎人生選手」が2010年にこの仙台・<味の時計台>さんの跡地に「徳島ラーメン人生」を開業されました。
本店を仙台に構えて頂いたことはとても嬉しいことす! その後、今回ご紹介する「泉本店」以外にも「西多賀」にも分店ができました。(昔は「多賀城」と「盛岡」にも分店がありましたがそちらは閉店したようですね。)

前置きが長くなりましたm(__)m

後述する(大好きだった、徳島ラーメンに似たテイストの)<豚三郎>さんも2016年に閉店したし、最後に<人生>さんで食べたのも、かれこれ5~6年前だし・・・
最近、徳島系ラーメンが食べたくて疼いてました。

そんなわけで、平成31年3月8日の深夜、久々に味わいたくて訪店しました♪

入口の券売機で購入します。

この日は、「徳島ラーメン肉増し」と「ライス(小)」をオーダー。
連れも同じのをオーダー。ついでに、「ギョーザ」も一皿オーダーしました。

深夜だったので、店内は結構すいてました。
スタッフさんがとても礼儀正しいのも魅力のひとつです。

店内は「徳島感」溢れる独特の雰囲気です。

壁には、人生選手の代名詞とも言える「お遍路参り」の地図?も書かれていました。

生卵は食べ放題。

※昔の<天一>さんは、こんな感じで卓上に「無料のゆでたまご」が乗っていたんだよなぁ。

にんにくは「パウダー」タイプです。(個人的には、刻みニンニクの方が合うと思います)

5分かからずに着丼!

◆徳島ラーメン肉増し¥890円 + ライス(小)¥120円

いつも変わらないビジュアルです。安心するなぁ・・・
でもやはり、生卵のらないとシックリしません。てなわけで・・・卓上の生卵を投入。

↑うん!これが徳島ラーメンです。

甘じょっぱいスープは健在です!

ザラっとした感じもある豚骨スープなのですが、風味自体はわりとライトな感じで豚骨濃度は低め。このスープに甘じょっぱい和風のタレがからみ、すき焼きみたいな味を奏でます。
いつも変わらない安定した味わいです。

麺は徳島ラーメンと言えば細麺

長浜ラーメンのような低加水の中細ストレート麺です。デフォは割と柔目かな(徳島ラーメン自体がワリと柔目らしいです)
そして、麺の量がワリと少な目な感じです。これもちょうど、長浜ラーメンと同じようなボリューム感。
理由は単純明快。徳島ラーメンは「ご飯のおかず」だからです。あくまでご飯が主役。なので、デフォは少な目です。そんなわけで、長浜ラーメン同様に「替え玉」のシステムが浸透しています。

そして「味がしみ込んだ豚バラ肉」がたまりません♪ 超うまい。
私的には「肉増し」はマストです。

嗚呼・・・スープもバラ肉もご飯と合うなぁ・・・。ウマイ。

あらためて・・・ご飯はマストアイテムだと強く感じました!スープを飲んでご飯を楽しんだり、あるいは「豚バラ肉」をご飯に適宜・のっけて瞑想したり・・・。ご飯は色んな風に弄べます。すき焼き食べる時、ご飯がマストアイテムな方は、絶対につけるべきです。

◆ギョーザ ¥250円

餃子は普通に美味しかったです。焼き加減もいい感じでした。

この日も券売機では買わなかったですが急遽替玉をオーダー

◆替玉 ¥120円

2~3分後に到着したのですが、替玉の乗った皿を写真撮る間もなく、スタッフさんが丼に直接投入(笑)。なるほど!そういうシステムなんですね!(九州の豚骨で過去にも経験有り)

ボリュームなかなかありますね(このあと、半分は連れにお裾分け)

替玉ぶんの麺も黙々と食べすすめ残りわずか。
ここで満を持して、生卵を破壊しました!

生卵は食べ放題ですが、自分の場合は歳も歳なので1個で十分です。

甘いスープに溶け込み、なんとも言えないまろやかな味になります(というか、要するにすき焼きを想像して頂ければと(笑))

ご飯をわざと少し残しておいたので当然、〆にスープに投入。

コメントは不要の美味しさです!

15分くらいで完食。

ご馳走様でした。とても美味しゅうございました。

個人的には、頻繁に食べると飽きそうですが、”たまに無性に食べたくなる味”です。
そして、深夜にも関わらずスタッフさんの方々接客もとても丁寧で礼儀正しく気持ちよかったです。

皆様も、”浅い眠りに圧し潰れそうな夜”に、是非食べに行ってみてください。

 

【追記】
◆新崎人生選手とは?
90年代に一時代を築いた有名なプロレスラーの方です。(平成プロレスが好きだった方なら誰でもご存じです。)みちプロ所属でしたが、アメリカのWWFマットにも参戦してアメプロにも旋風を起こした”レジェンド”な方です。(平成だと、同様に武藤選手が「グレートムタ」として参戦して有名になりましたが、同様のテイです。全然関係ないですが、昭和で言うと言わずもがな「ザ・グレート・カブキ」選手と同じカテゴリですかね。私が小学生の頃は、カブキの”毒キリ”の真似してジュースを吹いたりする悪童が沢山居ました(笑))
その後、WWFに上がった効果もあってか日本国内においても知名度も「メジャー級」となり、
TVでもたびたび見かけるようになりました。「お遍路姿」「マットのロープの上を、拝み渡りする姿」が記憶にある方も多いのではないでしょうか?
90年代後半ごろから当時のメジャー団体、全日マットにも度々、スポット参戦しました。
私の記憶ではベストバウトは・・・
「馬場さんを相手に拝み渡りをした試合」
「グレートムタと一騎打ちした東京ドーム」
・・・が一番印象が強いです。
あるいは、ハヤブサ選手と全日の世界最強タッグに参戦したこともあったなぁ。非常に懐かしいです。(個人的には昭和のプロレスファンですが、こうして記憶を辿ると、平成プロレスも2000年頃まではなかなか面白かったと感じてます)

◆回顧録:「奥州肉玉豚三郎」さん
<人生>さんが仙台にできてから数年後、(厳密には「徳島ラーメン」ではないのですが)「徳島ラーメンを彷彿させるラーメン」を提供するお店さんがオープンしました。それが
「奥州肉玉豚三郎」さんです。
<豚三郎>さんでは、2011年春・・・震災のちょっと後くらいに若林区卸町と青葉区上杉にオープン。
「日本一、ご飯がすすむラーメン!」というキャッチコピーのラーメン屋さんでした。
「徳島ラーメンみたいなビジュアルの甘じょっぱいすき焼きみたいなスープ+生卵」という
「肉玉そば」というラーメンが看板商品でした。
実際には「徳島ラーメンよりも、もっと濃厚なスープ」でした。具体的には「牛、豚、鶏の三獣スープ」という徳島ラーメンよりも”濃い”スープでした。トッピングの豚バラ肉も「香ばしく焼かれた肉」で、「ラーメンの上に焼肉がのっている」と形容する方も多かったです。そしてデフォで「ニンニク」も乗り、非常ジャンキー感溢れるラーメンでした。
簡潔にまとめると「徳島ラーメンをオマージュしたジャンキーなラーメン」といったテイかな。
みんな、ご飯をおかわりしながら、がっついて食べるラーメンでした。
実は当時私は、<人生>さんよりも、この<豚三郎>さんに凄くハマりまして、結構ヘビーユーザでした。通っていたのは「卸町本店」ではなく「上杉店」の方です。ちなみに、<豚三郎>さんは「太麺・細麺」を選べたのですが自分は「徳島ラーメン」の印象が強かったので迷わず「細麺」でオーダーしてました。(徳島ラーメンを知ってから食べたので太麺は違和感を感じたので)

残念ながら・・・・<豚三郎>さんは上杉と卸町の両店とも2016年夏に閉店・・・。
閉店した時はかなりショックだったなぁ。「徳島ラーメン」に似ているとは言え、他では味わえないテイストだったので。とても美味しかったです。合掌・・・・。

◆徳島ラーメンの仙台との相性
私見ですが、徳島ラーメンはそもそも「仙台には馴染みずらいテイストかな?」って感じはしています。ちなみに同じ東北でも秋田とかは「甘いショッパイのが好きな土地柄」ですのでむしろ秋田とかだと大ブレークするような気がするんです。考えて見れば濃口醤油の<末廣本舗>さんも秋田が総本山ですしね。(親戚に秋田県民が多いのですが、皆、甘いのとショッパイのが好きです)
とは言え、個人的には徳島ラーメンは好きですので(<豚三郎>さんも消滅した今)<人生>さんは無くなった困るラーメン屋さんの一つです。