【杜仙・食べ歩き班_No.145】名取バイパス沿い・行列のできる”ディープ”なレストラン
Posted on : 2019.07.27

※こちらのお店は、大変残念ながら、その後、閉店されましたm(__)m
 (2020年9月24日付で、「(ご高齢の)店主体調不良の為閉店」との貼り紙が。多くの「高砂ファン」が
 悲しみました。昭和遺産がまた一つ姿を消しました・・・)
 この投稿は、営業されていた頃の紹介記事です

この日は平成最後の日、平成31年4月30日(火)午後。
名取市増田の「和洋レストラン 高砂」さんを訪店しました。
こちらは、色んな意味でビックリするレストランです!

平成最後の外食・・・・何を食べようか?と車を走らせていて<レストラン高砂>さんが速攻で頭に浮かびました。平成の最後の日に、敢えて・・・・「昭和にタイムスリップしたかのようなお店」・・・をチョイスしてみました!

今回ご紹介する<レストラン高砂>さん、外観からは(絶対に!!)想像できないような美味しい料理を提供してくれるレストランです。
※前置きしておきますが・・・・
「かなりの人気店」「宮城県民に大昔から愛されている」「とても安い」「とても美味しい」です。先にこれを書かないと、たぶん誤解が生じて最後まで読んでもらいないと思いますので(;^_^

立地的には、名取市増田1丁目、車がビュンビュン通る国道4号線名取パイパス沿いにあります。イオンモール名取の西方向、増田川にかかる橋の北側に位置します。

<レストラン高砂>さん、何年前開業したかは全く存じ上げておりませんが、「大昔から」営業していることだけは間違いありません(笑)。(ネットの口コミとか見ると、40年以上前から通っているというような声も聞きますね)
宮城を代表するキ●ナ●ュランとして、知る人ぞ知る存在です。宮城の「レストラン業界」ではレジェンド的存在といって良いでしょう。

と言うのも・・・・まずこの外観を見てください!
とても言葉悪いかも知れませんがm(__)m、パッと見「廃屋」にしか見えませんよね。

食事処を探して車で通りかかったとしても、事前に情報無い方の場合は、(好奇心旺盛な方以外は)まず立ち寄ることは無いと思います! しかも、こちらは4号線バイパスの、スピードを緩めない直線道路脇にあるので、例え一瞬・視界に入っても「廃墟」にしか映りません。
逆に、渋滞などでノロノロ走っている時は、視界に入ると多くの方々が目が”ギョっ!”と点になります。外観に事関して言えば、「老舗」とか「昔ながら」とかいうレベルではなくて明らかにボロボロです。。。。絶対に営業している気配は感じません。(まぁ、夜の場合は灯りついていますが昼間だと全く営業中かどうかはわかりせん)
特に日除けシートは、全く日除けの意味がないくらいボロボロです。。。年季の入り具合は凄まじく、近くでマジマジと見るともっと迫力があります。テントは剥がれ、錆びた鉄骨がむき出しになっていすので・・・。

なのに!毎日、11時半を過ぎれば、車がどこからともなく集まり敷地内は満車となるんです!! そして、11時50分頃には行列が自然とできています!!!
まさに「ナニコレ珍百景」な光景です(笑)。

総じて、”車が止まっていなかったら&行列が無かったら”、廃屋にしか見えないレストランと言えます。(ちょと大袈裟かも知れませんが、この外観と光景は・・・宮城が誇る重要文化資材と言って良いかも。)

では・・・・「なぜこの外観で現存しているのか?」「なぜこんな行列ができているのか?」・・・・それは、”それなりの理由”があるのです。

<理由>
◆とてつもなくランチメニューが安い!!
◆すごく美味しい!
◆外観・スタイル等々、慣れると癖になる(らしい)

固定ファンも多いことで有名です。(ネットをググって頂ければ一目瞭然です。昔から、多くのファンがインスタやブログにアップされていますので。)

僕は仙台生まれ仙台育ちの生粋の宮城県民ですので、こちらの存在は当然、大昔から知っていました。でも正直、若い頃は興味がわきませんでした。(若い頃は、仙南のパイパス沿いのレストランだと、むしろちょっとお値段高めの岩沼の<ひばり>さんが好きでしたし)
それが最近・・・5~6年くらい前から気になりはじめ、「いつか食べに来よう・・・というか、いつか食べなきゃダメだ!」と思ってました。ところが、いつも混んでいるから入れない! 駐車場も滅多に空いてないし・・・。

そんな私も去年の春に初めて訪店が叶いました! 伝説のお店で食事ができ、その時は感無量だったなぁ・・・。

それから1年弱が経過し、今回が2度目の訪店です。

この日、4月30日は13時すぎの時間帯だったこともあり、ラッキーなことに行列はありませんでした。ただし、駐車場はほぼ満車! たまたま、お店の裏に1台ぶんだけ空きがありました。

駐車用は店舗前に6~8台程度可。店の裏にも駐車場があります。店舗前の駐車場は”適当に停めてください”的な感じですが、色々と停め方のルールがあるみたいです。周りの「停車の向き」を気にしながら上手に停めましょう(ちゅうか、暗黙のルールがあんのなら、いっそのこと看板かなんかに書いてもらった方がありがたいかな)

↑まぁ、こんな感じに停めてください(”クルマの向き”も大事なルールみたいです)

店内は空きがあっても、自動ドアが開いた瞬間にホールのおばちゃんから、『外でお待ち下さーい』クールに言われます。(食器を下げるタイミングだったり、お客さんを入れるタイミングだったり、いろいろお店さんのペース配分があります。それを守るのもこちらのルールのひとつ。実際、辛抱できずに”キレ気味”で帰ってしまうお客様もいるとかいないとか
おばちゃんの方で準備OKとなって初めて、テーブルに案内されますので、それまでは外で待つシステムです。

実際、この日も席は空いていましたが、10分くらい待ってようやく案内されました。
(案内される頃に、数組が、私の後ろに接続しました。)

そんなわけで、ホールのおばちゃんも名物の方です。いつもお一人でホールを粛々とマネージメントされています。なかなかポーカーフェースな方で一見無愛想にも見られがちですが、仕事をテキパキこなされるホールの達人とお見受けしました。

↓店内はなかなか暗い感じです。

入ると右手にホールがあり、2人テーブル2組、4人かけテーブルが4席くらいかな?
そして左手・より一層薄暗い空間に和室が見えます。 本当はブログの”ネタ”的にホール側に座り投稿したかったですが、この日は「和室」に誘導されました。

(と言うのも、ホール側の席は・・・・「椅子に”壊れています”って貼り紙がしてあるのがそのまま置いてある」「割れた窓ガラスがテープで補修されている」「壁や内装もガムテープで補修されている」・・・etc、とにかく”探偵ナイトスクープ”のパラダイス並みに、ネタの宝庫ですので(笑))

しかしこの日は、奥の薄暗い「和室」エリアに案内されました。こちらも古びてますが、まぁ「片田舎の古いお店さん」といった内装かな(やっぱ、前回案内された、ホール側の座席の方がが面白かった?かなぁ)

そんなわけで、外観はもとより、内観もこのような感じですので、潔癖症の人にはあらゆる面において、ちょっとハードルが高いかもかも知れませんね(汗)
先述のポーカーフェイスのおばちゃんが、お冷とメニューを持ってきました。前回同様、ツギハギだらけのメニューです。
↓お得なランチはこの6種類です!!

「カツ、ハンバーグ、チキンカツ、メンチカツ、カニクリームコロッケ、ササミ」 なんと全て、税込み590円なんです!素晴らしいですよね!

どれも美味しいので人気がありますが、<レストラン高砂>さんを代表する看板商品が「カニクリームコロッケランチ」です。とてもとても人気があります! 先に言ってしまうと・・・・
「こんな絶品でボリューミ―なカニクリームが、ランチ&味噌汁付きで590円で提供されている」ってことが信じられない! とてつもなく素晴らしいコスパの定食です!
前回初訪時に、連れがこの「カニクリームコロッケランチ」をオーダーし、虜になってしまったようです(なんでもその後、1人で食べに来たこともあるとか(でも満車&行列で断念したらしい))
この「カニクリームコロッケランチ」は注意が必要で、とても人気があるのでそんなに遅い時間までは残っていません。なので、確実に食べたければ「お昼の早い時間帯」に来ないと危険です。

↓グランドメニューも美味しそうなラインナップです。

↑グランドメニューだと「ナポリタン」「カツカレー」「帆立フライ定食」などが凄く人気があるらしい。

今回私は、「メンチカツコロッケランチ」を、連れは前回同様「カニクリームコロッケランチ」をオーダー。

配膳までの間、ぼーっと店内を見てましたが、ホール担当のおばちゃん、混みまくった店内で1人獅子奮闘されています。自分が動きやすいよう・捌きやすいように、計算し尽くした動きをとられているご様子。「熟練の技」なんでしょうね!
そして厨房は、ご高齢のおじいさんとおばあさんが調理されています。そうなんです!「高砂の逸品の数々」はご高齢のお2人(もしやご夫婦なのかな?)が作られています。熟練の料理というわけです。しかも何十年たっても「メニューは不変」ですので、間違いなく美味しいということです。ホールのおばちゃんも含め、3人の息の合ったプレーで日々・大量のお客さんを捌いておられます。

15分くらいで2品一緒に着膳!

 

 

まずはこの店の一番人気である「カニクリームコロッケ」の方からご紹介。

◆カニクリームコロッケランチ ¥590円

考えてみれば「カニクリームをメインにした定食」ってなかなかないですよね?
「ミックスフライ定食のサイドメニュー」だったり、あるいは「一品料理」だったり。そんな印象がある。その珍しさもあって「たまにカニクリームコロッケと向き合って一本勝負だな!」ってノリで注文するお客様も多いのかな?って想像します。

↑今回は和室だから少し写真が暗かったです。
↓せっかくの逸品ですので、1枚「前回の写真」もアップしときます。

うん、洋室の方が明るいな(笑)。なので、ややこちらの方が美味しそうに映ってますね。

手作り感満載の大きなカニクリームコロッケが2つ。それにマカロニサラダ、キャベツの千切りが添えてあります。ふっくら艶々のご飯にワカメと豆腐のお味噌汁がセットで提供されます。サクサクのと衣を割ると、 蟹の身がぎっしりと贅沢に詰まった濃厚なホワイトソース♪

クリームがとにかくトロトロ!熱々でクリーミーでカニもたっぷり!
ほとんどお店さんは、カニクリームコロッケと謳われていても、カニの姿がないものがほとんどはなのに、こちらのカニクリームコロッケは素晴らしいですね!
本当はこの価格だと業務用を出されても仕方ないのに、こんなにサービス精神旺盛な
手作りカニクリームコロッケ。実にファンタスティック!

そして、デミグラスソースが下に敷いてあるのがミソなんです。このコロッケにベストマッチです! デミグラスソースで頂くと、中濃ソースとはまた違ったハイカラな味わいがします。付け合わせのマカロニサラダや味噌汁もさり気なく美味しいです。

いやー、これで590円とは大変恐れ入りました。驚愕です!(ちょっと大袈裟かも知れませんが、私が生涯食べたカニクリームコロッケでは”断トツ”で一番美味しいです。どんなに”気どった洋食屋さん”や”お洒落で値段が高いダイニングバー”とかよりも、<レストラン高砂>さんの方が美味!これは間違いない!)

 

◆メンチカツランチ ¥590円

僕が発注したメンチカツランチも、このような素敵なビジュアルです♪

揚げたてでデミグラスソースが掛けてありサクサクで美味しい♪
しかも、こちらも590円! 大きめメンチカツです。

こちらもポテトマカロニサラダ、千切りキャベツ、オレンジ、味噌汁のセットです。

ニクニクしさは控えめですが、デミグラスソースとのバランス、そして衣のサクサク感も素晴らしい。

ご飯の炊き加減も絶妙で、艶々にテカる、美味しいご飯です。

至福です♪実にファンタスティック!

15分くらいで完食。ご馳走様でした。至福のランチでした♪
どちらの定食も、590円というのはあり得ませんね・・・。
驚愕のコスパです。そりゃあ、行列になりますよね・・・。

↑外出たのは14時ちょっと前くらいですがこんな行列ができてました。
相変わらずの人気店。
いや、もしかすると、”改元の節目”に私と同じような心境で「昭和行脚」しに来られたのかも知れませんね。

昭和から続く<レストラン高砂>さん。昭和で「人気店」となり、平成で「伝説的な存在」となり、そして、令和も「ずっと存続していて欲しい」お店さんです。
また絶対に食べに来ます!

 

【追記】
ついでだから、前回食べた「カツカレー」もご紹介します。

◆カツカレー ¥720円

ステンレスのお皿が素敵です♪最近はこのビジュアルは減ってきましたねぇ。
ノスタルジックな雰囲気で、この盛り付けだけで「美味しさUP」する感じです。

付け合せにキャベツ&レタス&福神漬け&オレンジ。スープ等はついてない「ワンプレート一本勝負」です(笑)潔くて良いですね。

カレーはフルーティーな少し甘めの味付けでした。洋食というよりも定食寄りのカレーです。カツのボリュームも素敵!

カツは揚げ立てでカリカリ&ジューシー!このカツ、脂身のバランスもとても良い感じで(僕は、本当はトンカツの脂身が苦手なんですけどこのカツは)食べやすかったです!
とんかつ屋さんじゃありませんが、なかなかのトンカツです。この「カツ」といい「カニクリームコロッケ」そして「メンチカツ」。<レストラン高砂>さんは「揚げ物」が人気あるのに納得しました。

(おわり)