2018年9月14(金)の夜、「長浜らーめん 一閃閣(いっせんかく)」さんに久しぶりに訪店。後述するとおり、昔は結構来てたのですが、今回は、実に・・・・約4年ぶりの訪店となりました。
今回ご紹介する<一閃閣>さんは、国分町で「長浜ラーメン」を提供されているお店さんの”草分け”的な存在です。
長浜ラーメンとは??
九州の豚骨ラーメンの代表格です。
「豚骨をグツグツ煮込んだ、獣匂がガツンと香る、博多の夜を彩る、飲んだあとの〆の一杯」として有名なラーメンです。
ちょっと説明が弱いか?
こんな時は「民明書房刊」・・・・じゃなくて「Wikipedia」で情報収集(笑)
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長浜ラーメンについて:
おもに福岡市中央区長浜の店舗や屋台のラーメンを指して、長浜ラーメンまたは博多長浜ラーメンと呼ぶ場合がある。1955年(昭和30年)、現在の博多区築港本町にあった魚市場が長浜に移転、「福岡市中央卸売市場鮮魚市場」となる。
それに伴い、「元祖長浜屋」「一心亭」など市場ラーメンの屋台も長浜に相次いで移転した。
おもに市場関係者向けであった長浜ラーメンの特徴は、競りの合間に食すため、素早く茹でられる極細麺、麺だけの追加注文の替え玉、豚骨を主な原材料としながらも、思いのほか軽めに炊かれたスープ、などとされる。屋台でも店舗でも、各テーブルに『ラーメンのタレ・かえし』(主に替え玉でスープが薄まった時に入れる)
『紅しょうが』『胡麻』が用意されており、客がこれらを用いて自分の好みで味や風味の調整を自由にできるスタイルになっている事が、食べ方の主流である。
元来、博多ラーメンと長浜ラーメンは別物であったが、近年はそのジャンル分けは難しくなっており、地元の比較的若い世代層ではほぼ同義語と捉えられている。長浜地区は「福岡」にあたり、「博多」には含まれないが、同じ福岡市中心部のラーメンである。
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とのことです。(うーん・・・wikiは本当にスゴイね♪)
自分の”人生初・長浜ラーメン”は、今から21年前、1997年、東京都町田市で経験しました。当時、ヤングサラリーマンだった私は、東京出張に頻繁に行き、主に、東京都町田市で宿泊してました。そんなとき、町田市の繁華街で出会ったのが長浜ラーメン。なんとなくビジュアルは「これぞTVとかで見た九州のラーメン!へ~!!!仙台には無いなぁ」という印象でした。もうお店の名前も忘れましたが、いつもその町田市のお店で注文していのは「長浜ラーメン+味付け玉子+替玉」でした。初店時、意味がわからない匂いが立ち込めていて多少困惑しました(笑)。自分は、漬物が苦手でしたので、漬物がたくさん机上にあったので最初は「はは~ん!これは、漬物の匂いなんだろうな!」などと思いこみました。ところが、ラーメン出てきて丼に顔つけてみて「おっ?!スープの匂いだったのか!」とすぐに学習しました。で、最初は”気になる匂い”だったのですが、不思議なもので、「あの匂いに惹きつけられている自分」に気がつきました。「替え玉」って単語も、そちらで初めて知りました。
それ以降は「博多系のコテコテの豚骨ラーメンを提供するお店さん」に対しては、あの「豚骨をグツグツ煮込んだ、獣匂の匂い」を求めるようになりました。フェロモンの一種だと思います。(あの町田市でいつも通ってた長浜ラーメン屋さん、何度かネットググってみたのですが判らずじまいでした・・・。なかなか古めの建物で2階建てでした。面白いのが2階の場合は、1階から「ラーメン用エレベータ?」みたいなもので2階につり上げられる構造でした。もう・・・無いからググっても見つからないのだろうなぁ・・・)
で、お待たせしました!仙台の長浜豚骨事情について、説明させて頂きます!
元々は、仙台は”長浜ラーメン不毛の土地”でした。郊外・・・・まぁ、マチナカから少しばかり離れたところには大昔から<かっぱ亭>さん、<芳々亭>さんがひっそりと営業されていたようでです。ただしそれも「知る人ぞ知る」というレベルでして「豚骨匂のする低加水の長浜ラーメン」は仙台で市民権を獲得していなかったと思います。(正直その頃は、自分も「町田市で好きになった」とは言え、わざわざ郊外まで行くほどのモチベーションはありませんでしたm(__)m)
2003年頃、自分の家からほど近い、八乙女方面(たぶん上谷刈辺りだったかなぁ?)関東か九州かも覚えてませんが、「長浜ラーメンの名店が、期間限定で出店する。ただし、人気がある場合は定着させる方針」という噂を聞いたことがあります。とは言え、その後全く話題にもなっていなかったので定着しなかったんでしょうね。
そんな2000年代の後半に・・・・<一閃閣>さんが国分町に登場しました。約10年前・・・・2008年前後のことです。その頃、既にもう<一閃閣>さんで食べていた記憶があります。その当時、「最近、国分町にようやくできた本格的な長浜ラーメン屋さん」
という感覚でしたので、たぶん・・・・2007年~2008年頃にオープンされされたのかな?と推測します。(「飲みの〆だった」ということもあってか、さすがに初訪の記憶とかも全くありません)
他に当時「博多長浜屋台ラーメン あぁ博多人情」さんという屋台風の長浜ラーメン屋さんもオープンしました。同じくらいの時期です。こちらは厳密にはチェーン店です。
立地的に<一閃閣>さんにも近く・・・もう立地や外観すら記憶曖昧ですが、たしか<天一(こむらさき)>さん、<支那そば家>さんの並びにありました。3軒が「ドーン!!」と並んでました。
<博多人情>さんでは、「バカねぎラーメン」(ネギがデフォで大量にのってた長浜豚骨)というのを
よく食べてました。コテコテの長浜ラーメンでした<博多人情>さんは、震災の頃に閉店した記憶がうっすらあります(今となっては、震災で閉店したのか?あるいはその前に既に閉店していなのか?うーん・・・すいません、記憶がもはや曖昧です。というのも、個人的には、<一閃閣>さんに方がハマっていたからです。理由は単純明快です。<博多人情>さんにはなぜか「トッピング」で(長浜系には自分にとってマストアイテムな)「味付け玉子」Or「煮卵」が販売されていなかったからです。あれは個人的に不思議でした。長浜ラーメンって、具材がシンプルなので玉子がとてもハマルんですよね~。それと個人的に「スープのエぐみ」が、<一閃閣>さんの方が強く感じたので、より「博多らしさ☆」を強く感じました。なので、徐々に<一閃閣>さんにハマりました。<博多人情>さんも決して嫌いだった訳ではありません!)
近年では、2012年か13年頃に、<一凛>さんがオープンしました。<一凛>さんなどは、完全に「マイルドな仕様」です。東北の人が食べやすいようにエレガントな豚骨に仕上がっています。自分には上品すぎるテイストですが、嫌いではありません♪その後、「博多人情」さんと同系?と思われる<一心亭>さんがオープンされました(すいません、自分は一度も行ったことありません。)で、2016年頃には早々の閉店。
なので、(まぁ、<かっぱ亭>さんとかは別枠として・・・・それと、全世界にチェーン展開している<一風堂>さんも別枠として・・・・)仙台繁華街で安定基盤を見事に築き上げた長浜ラーメン屋さんは、<一閃閣>さんと<一凛>さんの2軒・・・ということでしょうね。(そういえば、博多の豚骨ラーメンをもっと現代風にアレンジした「らーめんぶぅ」さんも、結構長いこと花京院にありました。懐かしいです。<ぶぅ>さんも無くなって5~6年は経かなぁ・・・。いまはその立地には<麺屋58>さんが営業されています。<ぶぅ>さんは、は万人受けする優しい豚骨ラーメンでした。若い女性とかでもお一人で食べれるような少しポップなお店さんでした。なので、自分みたいな”長浜フェチ”からすると正直、ちょっぴり物足りませんでしたm(__)m)
※他に「熊本豚骨」だと<おっぺしゃん>さんが有名ですね。(一時期、<天一(こむらさき)(中央通)>さんでも、「角煮ラーメンや九州ラーメン」がありましたが、それもマー油が香る「熊本豚骨」仕様でした。)
「久留米系」だと<よかろうもん>さんが代表格です。そう言えば・・・・鹿児島豚骨「ざぼんラーメン」というジャンルのラーメンだけは、鹿児島以外で見たことが無いですね・・・。一時期、カップラーメン化されたのは見たことがある。ざぼんラーメンこそ、鹿児島現地でしか味わえない想い出の味なのかも知れないな・・・。10年ちょっと前に、鹿児島で頻繁に食べました。もう一度食べたいなぁ・・・)
震災以降、今現在まで大筋・・・・<一閃閣>さんと<一凛>さんの2軒が国分町で食べれる長浜ラーメンとなります。(<一風堂>さんは、長浜ラーメンとはちょっと雰囲気とかが違う気もしますね。もっとポピュラーなこ洒落た感じがして、長浜特有の泥草さは全く感じません。まぁ、それが大衆受け・万人受けされている魅力と言えるのではないでしょうか!)
※ちなみに、<一凛>さんは1年くらい行ってませんし、<一風堂>さんは既に3年くらい行ってないなぁ・・・。
もっと”よもやま話”をさせていただくと・・・・私は先述の通り2008年頃から<一閃閣>さんで食べるようになったわけですが、実はその当時=「2006年~2008年頃」は、個人的に頻繁に九州出張(鹿児島、熊本、大分・・・・たまに博多も経由した)に行ったりしてた時期でした。毎週毎週飛行機で・・・(ANAでマイルがすごく貯まりました(笑))。それで、かなりの頻度で「現場のコテコテの九州の豚骨ラーメン」を否が応にも食べていた時期でした。しかも、仙台に帰ってきても<一閃閣>さんや<博多人情>さんで長浜ラーメンを食べたりしてました(さすがに「主食」ではなく、「飲みの〆」でした。)
なのでその時期で正直、相当飽きました(苦笑)。
そんな私が、まさにその時期に<一閃閣>さんに対して感じたこととして・・・・「豚骨のかおり」「お味」「お店の雰囲気」完全に現地と遜色無し!ということです。(唯一の違いは・・・・価格かなぁ・・・。九州ではかなりお安く提供されるお店さんが多かったので。)
長浜ラーメンは、かなり想い出が多いのでとても長い文章になってしまいました。
なんかグダグダな文章で申し訳ありませんm(__)m。
さて、本題の<一閃閣>さんのレビューです・・・・・・。
↑国分町の細い路地にあります。
外観も内装も、まさに「長浜屋台」を彷彿させるイメージです。
↑しばらく来なかったせいか?ずいぶんと内装も(良い意味で)「古びた」感じが漂っていることを実感しました。本場の「博多屋台」系さながらです。いい感じです♪
メニューもとてもシンプルです。
スープの「あっさり」「こってり」は<一閃閣>さん独自の仕様。麺の茹で方については、「やわ」「普通」「バリカタ(かため)」「ハリガネ(超かた)」まで選ぶシステムです。(麺については。他所の長浜ラーメン屋さんも、ほぼ同様です。)
今回は「長浜らーめん 麺かため +トッピング煮玉子」をオーダー。
長浜らーめんなのであっという間に着丼です(笑)。
◆長浜らーめん(麺かため)¥750円
+ トッピング煮玉子 ¥100円
麺は相変わらずの低加水極細麺です(”細めのパスタ”みたいな食感が、博多豚骨の特徴)。
滑らかさは無いですが、プリッとした歯ごたえも感じられる麺です。
”かため”にしたので、パツンパツンしている感じです。
スープは、臭みの無いあっさりした豚骨スープでした。(あれ?昔とテイストが少し変わってきたのかなぁ・・・。マイルドでクリーミーで優しい感じがしました。)
かための麺と長浜豚骨スープ、この組み合わせが最高です♪。紅ショウガももちろん合います♪
↑煮玉子も、とても「豚骨スープ」に合います。
麺がなくなるちょっと前に、調理場に「替え玉くださいな!麺硬めでね!」と声をかけるのがお約束です。
◆替玉(麺かため)¥100円
↑<一閃閣>さんの替玉はこのように「銀色皿」に載ってお目見えします。(たしか、<一凛>さんも同様だったと思います)
↑残りのスープに替玉の投入!
↓もちろん最後まで美味しく頂きました!(あと2玉はいけますが年齢を考慮しこれで終了)
※これは余談ですが、個人的にちょっと寂しく感じたことは「獣匂の強さ」がかなり薄くなっていること・・・ですかね。お店の外もあまり”かおり”がしませんでした。やはり、東北向けに根付いてアレンジされているのかな?って感じました。
美味しく頂きました。滅多に国分町で飲むことは無くなりましたが、今度は”飲んだ〆”あたりでお邪魔したいです。それと、長浜豚骨はやはり、大勢で賑やかにワイワイ食べたいですね♪ご馳走さまでした!
【追記】
途中でもチラっと書いたとおり(これ、仙台の”長浜ラーメン屋”さん全てに言えることなんですが)本場の”長浜ラーメン屋”さんに比べると、総じて、お値段が高めかな?と感じます。もっとも10年前当時なので参考にならないかも知れませんが・・・九州・・・しかも博多で長浜屋台を食べると500~600円で収まるプライスでした。やはり、材料も含め東北だと、”原材料”費も含め、コストが高くつくのかも知れませんね(勝手な想像ですけどね)
と言うこともあってか、正直「飲んだあとの〆の頻度」としても、個人的には「仙台っ子、天一(こむらさき)>萬寿山(上海ラーメン)>支那そば家>>>一閃閣」という位置づけにとどまっていた記憶があります。
とは言え、<一閃閣>さんも<一凛>さんも、無くなったら困る仙台の呑兵衛は2億4千万人くらいいると思うので末永く頑張って欲しいです。